参加者の声

出会い、自分を知る、人間力

産業医科大学 小山訓さん(スカラシッププログラム参加者)

医師を志して必死に勉強し、大学に入学しました。入学後はハイスピードで進む講義に何とかついていきながら、部活とバイトに明け暮れていました。別にその生活に不満があったわけではないですが、将来海外で働きたいという思いや、人生最後の学生生活をもっと豊かにしたいという考えからスカラシッププログラムに応募しました。
プログラムでは、Apple、googleなど世界を牽引する企業を見学し、さらに一歩踏み込んでそこで活躍する方の話を聞くことができました。さらに、普通に日本にいたら会えないような人にも会うこともできたので貴重な経験になりました。

異国の地で頑張ろうとしても自分一人だけでは言葉や文化、生活様式の違いなどの障壁により、やりたいことにたどり着くまでに予想以上に時間や手間がかかってしまうと思います。しかしながら、SVJCなら現地で長く暮らしているスタッフの方々のサポートがあり、多くのアドバイスを得ることができます。また、参加者同士の出会いも私にとっては大きな経験で、OTOKICHIに宿泊して参加者やほかの滞在者と夜に夢を語り合えたことも刺激になりました。さらに、普段の生活で理想の自分になれなくても10日間という期間だったら努力でき、変わるきっかけにもなると思います。

シリコンバレーで過ごした10日間で感じたことを3つ挙げるとすると、「出会い」「自分を知る」「人間力」です。講師の方や、お知り合いになった方に若いころにやっておくべきことを尋ねると、皆さん出会いの大切さを強調されていました。できるだけ多くの人に会いに行くべきだと教えていただきました。また、自分の得意なことと苦手なことを理解することも大切だと感じました。私の好きなこと、得意なことは何かと考えてみると人と接すること、人と話すことだと気づきました。そして、人間力という言葉は短いですが奥の深い言葉だと感じました。10日間この言葉の意味を考えながら過ごしました。私の答えは自分がどれだけ多くのことを与えることができるか、ということです。

帰国後は、また学校の講義に何とかついていく日常に戻ってしまいました。ただ、変わったこともあります。新しいバイトを始めました。人と接するという自分が得意で好きなことを活かすために、シアトルに本社を置く世界的なコーヒーショップで働き始めました。覚えることが多く大変ですが、多くの素敵なパートナーに囲まれて幸せな時間を過ごしています。いつか、コーヒーにミントを入れた商品を売り出したいと思います。(笑)さらに、アメリカの医師国家試験免許の取得に向けての勉強も始めました。
自分の将来を見つめ、一歩踏み出す契機となった10日間でした。ありがとうございました。